#15
 

最新業界事情から見るデータサイエンティストの「実像」

8月30日(金)開催の第15回目は、リクルートコミュニケーションズ データサイエンティストの尾崎隆様に『最新業界事情から見るデータサイエンティストの「実像」』についてご講演いただきました。

Keywordデータサイエンティスト

発祥の地アメリカから遅れること2年、ついに日本でも「データサイエンティスト」が空前のブームに。
この講演では、現場で働くデータサイエンティストが自ら現場で見聞してきた事例・業界事情をもとに、その実像に迫ります。
彼らはどのような人材で、どこから来て、どこにいて、何をし、どのようなアウトプットをもたらす存在なのか?を詳しく解説していきます。

セミナーレポート


15回目となるウェブマーケティング・リレーセミナーが2013年8月30日(金)19時に開催されました。
今回は、リクルートコミュニケーションズ データサイエンティストの尾崎隆様を講師にお迎えしてのセミナー。

認知神経科学者から転身してサイバーエージェントに入社。データサイエンティストとしてのキャリアをスタートさせ2013年7月から現職に就き、リクリートグループ全体のマーケティングにおけるデータ分析を担当しています。

そんなデータサイエンティストとして第一線で活躍する尾崎様に、データサイエンティストの「実像」について語っていただきました。
実際のデータ分析の現場で活躍する尾崎様ならでは視点に期待して会場は多くの人で埋まっていました。

データサイエンティストの新・3要素

「データサイエンティストは21世紀で最もセクシーな職業」という有名な売り文句とともに日本でも注目が集まっているデータサイエンティスト。
アメリカでこの職業が登場してから、重要な3要件と言われていたのが

  • 【1】データマイニング
  • 【2】アナリティクス・レポーティング
  • 【3】コンサルティング・マーケティング

です。

しかし、実際の現場でこれらを同時に兼ねるスーパーマンは存在せず、3つの役割を3人で分担するとか、チームで揃えば1つの完成したデータサイエンティスト像になるという説が有力になっていました。

ここまでが、2013年上半期までのデータサイエンティスト像であると尾崎様は言います。
ならば、今のデータサイエンティスト像とはどのようなものか。
尾崎様は必要な3要素を以下のようにまとめています。

  • 【1】統計学・機械学習のスペシャリスト
  • 【2】プログラミング・DB・インフラ等IT基盤技術スペシャリスト
  • 【3】コンサルタントorマーケッターorアナリスト

そこから、さらに
【1】【2】の系統と【3】の系統に分かれていくと分析しています。

であれば、【1】と【2】がここでビジネススキルを身に付けてしまえば、ビジネス感覚に優れたデータサイエンティストが生まれるのではないかと考えています。

さらにデータサイエンティストの仕事は

  • 【1】アルゴリズム実装系(スパムフィルタ・レコメンドシステム・広告最適化配信などを担当)
  • 【2】アドホック分析系(事業改善、現状分析レポート、市場動向予想などを担当)

この2系統に分かれていると指摘しました。

どこにデータサイエンティストはいるのか?

次にデータサイエンティストの育成方法についても言及しました。

サイエンティストという名が付いているように、「科学者になれる人」が大前提。
しかし、データサイエンティストを育成する方法論は、今のところ日本ではどこにもないが、登場するのを待っている場合でもないというのが現状。

大学であれば、計算機科学系や情報工学系の他に、データの処理に統計学を使う定量科学系の学生はデータサイエンティストとして活躍できる素地を持っていると指摘。
一方、即戦力のデータサイエンティストは、SNSやコミュニケーションツールを提供しているネット系企業やネットの広告代理店、金融系、製造業の品質管理系を担当しているメーカーなどにいるのではないかと考えています。

最後にデータサイエンティストの仕事について紹介。
実務的な内容にかかわることなので、ご紹介は避けせていただきます。

質問コーナー、座談会でも活発な質問が

セミナーの後はいつものように、質問コーナーや座談会に入ります。
データサイエンティストという新しい職業がテーマだったので、データサイエンティストが持つ能力から具体的な分析手法まで質問の幅も多種多様。

特に何の役に立つのか?という質問に対して、データサイエンティストは統計学でものすごいことを発見すると思われがちだけどそんなことはない。
データさえあれば、誰でも再現できるようにするのがデータサイエンティストを用いて分析することのメリットであり、長年のベテランとの知見と照らし合わせて答え合わせができる。

あるいは、まったくの新しいサービスや商品で、今までベテランの暗黙知がない場合にはデータサイエンティストが役立つと答えていただき、会場のみなさんもとても納得していました。

他にもデータサイエンティストの将来像、キャリア像から日本でどのくらい流行るのか?などの質問などなど、数多くの人が手を上げて質問していました。

尾崎様のような現場で活躍している人に直接質問できるのもウェブマーケティングセミナーのメリット。ぜひ、皆様もセミナーの現場にぜひ参加ください。


開催概要

日時 2013/8/30 (金) 19:00-21:40
場所 コーチ・ホール (千代田区九段南2-1-30イタリア文化会館 3階)

講師紹介

講師

株式会社リクルートコミュニケーションズ データサイエンティスト
尾崎 隆 様

尾崎 隆 (Takashi J. OZAKI, Ph. D.) 株式会社リクルートコミュニケーションズ・データサイエンティスト 2006年に博士号取得後、6年間に渡りヒト脳科学の研究に従事。 2012年6月に株式会社サイバーエージェントに入社、 データサイエンティストとしてAmebaプラットフォームのデータ分析を担当。 2013年7月より現職。 銀座で働くデータサイエンティストのブログ http://tjo.hatenablog.com/ にて、様々な情報発信も行っている。

対談のお相手 / 次回講師

株式会社ベーシック アプリマーケティング事業部
有賀之和 様

モデレーター

ウェブアナリスト
小川 卓 様