#36
 

フィンテック(Fintech)からみた企業のエコシステム

第36回目のテーマは「フィンテック(Fintech)」です。
ベンチャー、スタートアップ企業による金融ビジネスへの参入、いわゆるフィンテックはここ数年来、金融機関にも大きな影響を与えています。
今回は、フィンテックからみた企業のエコシステム(生態系)について、フューチャーブリッジパートナーズ株式会社 代表取締役 長橋 賢吾 様より解説して頂きます。
ビットコイン、ブロックチェーンについても取り上げる予定です。

お申し込みを締め切らせて頂きました。

Keywordフィンテック(Fintech)

(左から)モデレーター 小川様、株式会社情報医療 CTO巣籠 悠輔 様、 フューチャーブリッジパートナーズ株式会社 代表取締役 長橋 賢吾様、主催・司会 原田

(左から)モデレーター 小川様、株式会社情報医療 CTO巣籠 悠輔 様、 フューチャーブリッジパートナーズ株式会社 代表取締役 長橋 賢吾様、主催・司会 原田


第36回目のウェブマーケティングリレーセミナーのテーマは、何かと話題のフィンテック(Fintech)。ITを使って金融サービスや商品を作り出すことで、さまざまなスタートアップベンチャーはもちろん、既存の金融機関も参入してきています。
そんなフィンテックを、企業のエコシステムという視点から解説するのが今回のセミナー。講師にお迎えしたのはフューチャーブリッジパートナーズ株式会社 代表取締役長橋 賢吾 様です。

長橋様は、東京大学大学院情報理工学研究科で博士号を取得したあと、 英国ケンブリッジ大学コンピュータ研究所訪問研究員を経て証券アナリストとして活躍。その後、フューチャーブリッジパートナーズ株式会社を設立し、さらに上場企業であるアプリックスIPホールディングス株式会社の代表取締役になったという経歴

セミナーレポート

フィンテック(Fintech)からみた企業のエコシステムとは?

長橋様は様々な本を執筆していますが、フィンテックに関するものもいくつかあります。その知見の中で、フィンテックとは何かについての解説からスタート。
金融ビジネスに対して、シリコンバレーならではのグロースハックの手法を取り入れてあっという間にスタートアップ企業が成長することが特徴だそう。


その中で、オンライン決済サービスを提供するシリコンバレーのスタートアップ企業「Stripe」を取り上げ、スタートアップを支援するファンドから2万ドルを調達し、あれよあれよという間に9億ドルを調達し、評価額50億になったという事例を紹介。
Stripeは、AirbnbやOpentabelなどのサービスでスマホ決済のスタンダードになってきました。こうした、スタートアップ企業を取り巻くシリコンバレーならではのエコシステムがフィンテックを成長させるために重要となってくることを解説しました。

では、そのエコシステムとは何か? についての解説です。もともとは「分解→生産→消費」のサイクルが回る生態系という意味。
会社設立から、ビジネスの種を育てるシードステージ、さらに種を大きく成長していくそれぞれのステージに合わせた投資の仕組みがシリコンバレーにはあるようです。投資家が集まり、成長のサイクルが短くなるため、大きな評価額を得た企業がサンフランシスコやパロアルトに集中することになる。
これが、シリコンバレーの持つエコシステムであり、次々とフィンテック企業が生まれるバックグラインドになっているのです。

そのため、フィンテックの成長のためには、エコシステムの裾野を広げることが必要であり、ロンドンでも日本でもスタートアップを支援するオフィス解説やVCの仕組みが出来ているようです。

日本でもエコシステムは生まれるか?

そして、エコシステムがテーマの最後は「日本はなぜユニコーン企業が生まれないか?」へと話が移っていきます。日本で儲かるのはゲームだが、ハードウェアビジネスは最も儲からないという厳しい分析。また、サービスを提供するビジネスは言語の壁もあり、海外展開のハードルが高いという厳しい指摘をされていました。


セミナーの後半は、ビットコインとブロックチェーンの話になります。両者の仕組みから、取り巻く状況、その利益モデルについて詳しく説明していただきました。

ビットコインとブロックチェーンで起きそうなことをまとめると、感覚的にはTCP/IPに似ているので、黎明期の中でプラットフォームを提供する企業が出てくるかもしれないそう。日本企業も実証実験が進んでいる中で、エコシステムを使って成長する企業が出てくる可能性は大きいと言えるようです

質問の中では、TCP/IPが普及したようにブロックチェーンは普及していくのか? そのモデルはどうなると予測するのか? という内容がありました。それには、利便性が高いことがポイントであり、便利で多くのユーザーが使い、プラットフォーマーも増えてくることがポイントだと答えました。

成長するために

セミナーの最後は、恒例の座談会。モデレーターは、ウェブアナリストの小川 卓様。そして、次回のセミナー講師である株式会社情報医療 CTOである巣籠悠輔様が参加。スタートアップしたばかりだけに、今回のフィンテックにまつわる企業価値の話が興味深かったそうです。
長橋様によると日本におけるフィンテックは、まだ話題性を作るという段階で流行しているそう。人工知能や医療分野もそうですが、企業や投資家、社会を巻き込んで話題になるということもエコシステムを形作る上で重要だということを話し合いました。


対談では、企業を成長させるための仕組み、エコシステムの重要性をそれぞれが経営者視点から確認。そしてスタートアップが失敗する理由について考察しました。それは人的な要因だったり、ビジネスモデルだったりとさまざまありますが、固執してしまうことが失敗の要因ではないかと分析していました。

と、今回はマーケティングというよりもシリコンバレーにおける企業成長のエンジンとなっているエコシステム、さらに話題のビットコインやブロックチェーンなどの詳しい仕組みの解説まで踏み込んだ内容となりました。参加された皆さんの明日からの新しいビジネスの種になることを期待しています。

次回のセミナーは、5月18日に開催。テーマは「ディープラーニング・人工知能概論」となります。
お楽しみに!!

開催概要

日時 2017/3/23 (木) 19:00-21:40
場所 イタリア文化会館 3階 コーチ・ホール

講師紹介

講師

フューチャーブリッジパートナーズ株式会社 代表取締役
長橋 賢吾 様

慶應義塾大学環境情報学部卒業。同大学院政策・メディア研究科修了、2005年東京大学大学院情報理工学研究科修了。博士(情報理工学)。 英国ケンブリッジ大学コンピュータ研究所訪問研究員を経て、2006年日興シティグループ証券(現、シティグループ証券)にてITサービス・ソフトウェア担当の証券アナリストとして従事したのち2009年3月、フューチャーブリッジパートナーズ株式会社設立。 経営の視点から、企業戦略の策定、経営管理、IR支援、M&A、資金調達、データ活用を実施する。 アプリックスIPホールディングス株式会社取締役・チーフエコノミスト・CFO。

対談のお相手 / 次回講師

株式会社情報医療 CTO
巣籠 悠輔 様

モデレーター

ウェブアナリスト
小川 卓 様