#41
 

うまくいくIoTは「安い」「楽」「シンプル」 ~普及期に入り始めた「法人ビジネス向けIoT」~

第41回目のテーマは「法人ビジネス向けIoT」です。
株式会社バニーホップ 代表取締役 澤 規仁 様にご登壇いただきます。

ニュースで取り上げられる割にあまり身近に感じられないIoT。

実はIoT化、世の中で着々と進んでます。
しかも、IoTはそんなに難しいものでもないのです。そしてIoT化の効果はやはりとてもあります。

今回のセミナーでは、実際に導入された事例をケーススタディとして、どんなIoT化のアイデアが、どのように実現されたか、さらにどのような効果があったかを、「法人ビジネス向けIoT」にフォーカスしてご紹介して頂きます。

お申し込みを締め切らせて頂きました。

Keyword法人ビジネス向けIoT

第41回目のマーケティング・リレーセミナーのテーマは、IoTを取り上げます。自動運転、スマートスピーカーなど、IoTの重要性はニュースでよく取り上げられますが、生活の中で身近に感じることはまだ少ないです。

今回は、IoT製品の企画、製造をしている株式会社バニーホップ 代表取締役の澤規仁様をお招きして、すでに導入されている「法人向けIoTサービス」について豊富な事例を紹介していただきました。


(左から)主催・司会 原田、株式会社TENT 共同代表 青木 亮作 様、株式会社バニーホップ 代表取締役 澤 規仁 様、モデレーター 小川卓様

(左から)主催・司会 原田、株式会社TENT 共同代表 青木 亮作 様、株式会社バニーホップ 代表取締役 澤 規仁 様、モデレーター 小川卓様


セミナーレポート

澤様がテーマとして取り上げたのは『うまくいくIoTは「安い」「楽」「シンプル」』ということで、すでに普及期に入り始めた法人向けIoTの費用対効果などをお話しいただきます。

セミナーの導入は、「IoTとは何か?」について。モノとサービスがインターネットを通じてつながり、新しい価値を生み出すことを解説します。例えば、体重計とカレンダーとポイントサービスをつなげると、何時までに体重が減ると、ポイントがもらえるという新たなサービスが生まれます。こういった価値創造ができるのがIoTの特徴だそうです。

さらに、IoTのパターンをソリューション型とプロダクト型に分類。そこから、コンシューマー向けとビジネス向けという軸にも分類できるそうです。コンシューマー向けであれば、スマートスピーカーなどのユーザー体験を、ビジネス向けの場合は、効率化を提供できると解説しました。


前段の話が終わると、具体的な内容に移っていきます。取り上げたのは、うまくいかない「ビジネスIoT」。

ハードウェア製造のための予算が合わない、企画がまとまらない、顧客ニーズにフィットしない、実証実験後に具体化しないなどが原因で失敗に陥ったそうです。

その失敗に対して澤様のアプローチは、少量でも安く製造可能な手段を実現し、シンプルで単機能のモノを企画する。製造を楽にすることで成功に導くそうです。
ここからは具体的な事例です。


ケーススタディ1 ゴルフ場


ゴルフ場がインターネットで予約を受付け、チェックインを自動化したいという課題に対しては、Webで予約を受け入れ、QRコードを発行してチェックインするというもの。

iPadやQRリーダー、レシートプリンタをつないだのはLinuxが搭載可能なマイコンボードであるRaspberryPiでした。こういった安価なサーバを利用することでコスト問題を解決したそうです。

ケーススタディ2 ゴルフ練習場

次はゴルフ練習場。打席を使っていることを証明するプレートの管理や空席待ち管理の効率化が課題でした。そこで出て来たのは、フロントに監視カメラを設置して空いた打席を清掃するという解決策でした。

打席にカメラを設置して、RaspberryPiと結び、そこに映し出された画像の変化を抽出することで人がいるかいないかを自動認識するというシステムを構築したそうです。

ケーススタディ3 照明メーカー

ある照明メーカーが抱えていた問題は、クライアントが照明の色を変えるたびに、メーカーの技術者が現場に出向く必要があるということでした。

これを本社からリモートで管理するために使ったのは、CLOUD DMXというもの。コンサートなどで使われている照明コンロールシステムをクラウド経由でつなぐことで、設定のために遠隔にある現場に行く必要がなくなったのです。

ケーススタディ4 大学病院

病院が抱えていた問題は、手術後の縫合部における血栓調査をするシール状のセンサーの運用でした。それまでのセンサーはサイズが大きくバッテリー消費が激しいという問題がありました。

そこで、省電力で小さなモバイルバッテリーを利用しBluetoothで血流のデータをスマートフォンに送信することで医師がリアルタイムで状況を把握できるというIoTのソリューションを提供したそうです。

ケーススタディ5 中堅ゼネコン

ゼネコンが抱えていた問題は、地震発生時の建物の被害状況の把握です。現場に行かなくては、建物がどのくらい被災しているか分からないので、遠隔地から被災度合いを分析することが可能な仕組みが求められていたそうです。地震センサーのデータとカメラの画像データをクラウド環境に収集し結合することで現場に行かなくても監視が出来るようなIoTのソリューションを提供しました。

ビジネスIoTのコツは、ケース1・2の事例のような、サーバの代わりに3,000円程度で買えるRaspberryPiを使い、既存製品と組み合わせることでコストダウンを実現するというものと、ケース3・4・5で求められた、現場に行かなくても状況を把握したいという要望を解決することだそう。コスト問題やニーズをこのような形で解決することで、ビジネスIoTは成功に導けると澤様は解説しました。


他にもライトアップをスマートフォン経由でユーザーがコントロールできるコンシューマー向けの事例も紹介。クラウド技術の重要性やIoTでのマーケティングの話にも触れました。

セミナーでは、RaspberryPiの問題点やうまい導入の仕方、あるいはIoTデバイスを中国深センとやりとりしながらモノづくりをしていることなどにも言及し、IoTソリューションを実現する時の苦労話なども聞けました。

そしてセミナーの締めくくりは、モデレーターの小川さんと次回のセミナーを担当する株式会社TENTの青木様を迎えての座談会。ウェブアナリティクスという様々な新しいプロダクトを作っている立場からIoTについて語り合います。

クライアントの問題を解決するためにIoTを使う場合、既存技術を使うことでコスト問題をクリアできます。お二人からは、新しいアイデアを既存技術で実現する時、どのようにクライアントを説得し、クライアントが持っている技術を組み合わせていくのかについて突っ込んだ質問がなされていました。IoTという新しい分野で、現場をどのように説得し、仕切っていくのか、非常にリアルな部分を語り合う時間となりました。


今回は、ウェブマーケティングとはまた違った世界でのテーマとなりましたが、異分野でありつつも、IoTがマーケティングと繋がるのはもう目の前であり、すでに実現していることを感じられたセミナーでした。

開催概要

日時 2018/2/7 (水) 19:00-21:40
場所 イタリア文化会館 3階 コーチ・ホール

講師紹介

講師

株式会社バニーホップ 代表取締役
澤 規仁 様

澤 規仁 Norihito Sawa 1978年生まれ。ソフトウェアエンジニアとして銀行や取引所のITインフラ構築などに従事後、2012年にIoTを事業目的とした株式会社バニーホップ(http://www.bunnyhop.jp/)を設立。同社代表取締役に就任。IoTを用いたテクノロジーイベントの企画、IoT製品の企画、開発、販売を行う。

対談のお相手 / 次回講師

株式会社TENT 共同代表
青木 亮作 様

モデレーター

ウェブアナリスト
小川 卓 様